12月の生け花・エッセイ

【花器】 鉄のキャンドルスタンド
【花材】 白椿・サンキライの実・金色に塗られた葉(造花)
【クリスマスを和風に生ける】

キャンドルスタンドの上に、小さいオアシスをセットして生けました。
椿の花の白が際立つよう、緑の葉を花の間にうまくそえるよう使っていきます。

白と緑で落ち着きを持たせ、サンキライの赤い実とゴールドの葉で少しだけ動きを出してあげます。椿の花の潔い白が、クリスマスの聖夜を思わすようなイメージで仕上げています。
【エッセイ 第三十話】

2007年も最終月になりました。

今年は私にとって新たな楽しみができました。それは年初に一眼レフのカメラを手に入れたことです。もちろん以前より花の写真は撮影していたのですが、一眼レフにより一層写真の面白さを学び始めました。

今までの「花を生けて、写真を撮る」作業は記録としての写真だったように思います。一眼レフでの撮影は、ファインダーから作品を見てここぞと思うところにピントを合わせてシャッターを押す・・・この場合、完成した生け花を記録でおさえるというより、この作品の一番のこだわりの部分に最終の一手を入れている気がします。花を生けることから撮影のシャッターを切るまでが作品のひとつになるんだなと思い、写真で見る生け花の面白さに惹かれていきました。

そんなわけで今年はたくさんの写真を撮りました。メカに弱い私はカメラの設定うんぬんは曖昧で、どちらかと言うと感に頼った写真です。そんな私がカメラを手に取り、光の加減や偶然のアングルで自分が思ったものと違う美しさを見せてくれる花が撮れたときなどは「奇跡の一枚だ」と、一人喜んでいます。

もっと修行を積んで、来年も、皆様にお見せする写真が奇跡の一枚の連続になればなと思っています。


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