11月の生け花・エッセイ

【花器】 ブック型白器
【花材】 ダリア(黒蝶)、シキミア、カラー(ブラックスター)、レモンリーフ
【生け方の解説】

今年は3回目となる2つの花器を使ってのアレンジメントです。
今回の器は花に影響を与えにくいシンプルな形と色を用いました。

オアシスをセットし、まずは置き場所にあわせて花器を前後に配達します。

花は大きなダリアから生けていきます。上から下の順番で生けていき最後にレモンリーフの緑で口もとを引き締めます。出来上がった2つをよく見ながら、前後に動かしてみます。わざとバランスを少し崩すのも面白いかも知れません。
【エッセイ 第四十一話】

秋も深まってまいりました。こう始まるといつもならここで紅葉の美しさを語り出す私ですが、今回は少し別の角度から秋を見てみました。

秋は催し物の多い季節です。お花のお流儀の華展もあちこちで開かれています。私も毎年その華展へ出かけて行き勉強させて頂いております。

さてそんな私の秋の恒例行事のひとつに、最近新しい催事が加わりました。それは祇園の舞子さん、芸妓さんたちの舞いの会『祇園をどり』です。第一回目が昭和27年、今年で51回目を迎える伝統的な会です。

ここ最近3回ほど、毎年観賞させていただいています。きれいな舞子さん芸妓さんの卓越した芸の発表会ですから、その舞いは素晴らしいの一言につきます。およそ1時間半ほどなのですが目は舞台に釘づけとなり、まさに京の雅を満喫します。

そんな雅な華やいだ時をすごしながら、好奇心旺盛な私は舞台の書割りや小道具などにも目がいきます。京都の紅葉の景色などが描かれていたり、作り物の楓の木があったりと、その表現方法は舞台独特なのでしょうか、思い切りの良いデザインに興味津々となります。

花を生けている私は常々自然の風景を手本にしていますが、書割りの風景などに見られるような、イメージを真っ直ぐ表現する感じも実に面白く思います。さてさて今年はどんな演目かしら?楽しみな秋の行事です。

おーっと、華展へも出かけなくては!


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