6月の生け花・エッセイ


【花器】-
【花材】ギボウシの葉・ドウダンツツジ・アジサイ・ミスカンサス・利休草・グリーントリュフ・ピンポン菊・斑入りアイビー
【製作意図】
梅雨どき雨上がりの葉は埃や塵が洗い流され美しいものです。
また新緑の葉もしっかり育ち生命力溢れます。質感の違う緑の各種を取り合せ生けました。
【エッセイ 第八十四話】

早くも6月に入り梅雨の季節がやって来ました。雨が降り続けるのは困りますが、梅雨も日本の季節のひとつだと思います。もともと農耕民族の日本人にとっては恵みの雨であったのでしょう。ただ最近の異常な豪雨などは困りものです。願わくば、穏やかな風情ある雨になって欲しいものです。

さて明日は以前から親しくさせて頂いております京菓子協同組合青年部様との会合です。2008年に姫路で催されました全国菓子博に出品されました工芸菓子のデザインをお手伝いしましたのがお付き合いの始まりです。来年は広島で第26回全国菓子博覧会が開催されます。ありがたい事に前回に続きまして青年部様の工芸菓子のデザインをさせて頂くことになりました。
出品される工芸菓子は菓子の材料を使い花木を製作し、その花材を組み合わせひとつの作品に作り上げます。けっこう大きな作品となりますので部員皆様の協同製作です。 花を題材にした作品になりますので、今回私は部員の皆様に生花に触れてもらいながらの会合にしたいと思いました。明日は実際に花も生けて頂きます。花や枝葉の姿を見て触れる事は、形として認識するには大切な作業です。
ただ私は形だけでなく、その植物の生命をも感じて頂いて、菓子で作る花に生かして頂きたいと思っています。また花を生ける事は、出来上がった生け花作品も大切ですが、今まさに自分が花を生けている気持ちを感じて欲しいのです。 大きな作品になれば大工作業的な工程も出てきます。だからこそ作るというより「生ける」と言うことにも拘ってみたい私です。

いろんな思いもありますが、まずは皆様とのチーム作業。明日が楽しみです。

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