3月の生け花・エッセイ




【花材】バラ(ジュリア・ビンテージピンク・エスキモー)、コデマリ、ブプレリウム
【制作意図】

今回はデザインに走らず自然の姿を大事にいけました。
微力ではありますが、元気よくなってもらいたいという思いを込めて・・・

【今月のエッセイ】

早くも3月です。東日本大震災から2年が経ちますが、まだまだ復興には時間がかかりそうです。私たちにできる支援は続けていきたいと思いますと同時に、地震国に住むことは常に地震に備えることを考えておくべきだと思うこの頃です。

さて3月は年度末。昨年も行きました京都造形芸術大学の卒業制作展を見て来ました。未来のアーティストやデザイナーを目指す若い学生たちの作品はいつも刺激的です。また前年にも考えました芸術の在り方や可能性を思わずにはいられませんでした。世にあるものは日常品から車や建物、そして環境までデザインされています。良いデザインは脳を刺激して良い心地にしてくれます。芸術作品も同じく良い作品に出会うと心地良い感動を与えてくれます。

私の仕事は花を生けること、そして装飾することです。いつも思いますのは花や草木はデザインやアートな表現をこえて素の姿こそに心地良さや感動があると思います。もちろん花を生ける時はデザインを考えますが、自然の美しい姿を尊重してこそ成り立つように思います。

震災後の津波で何もかも無くなった町がテレビ画面に映し出されたとき愕然としました。恐ろしいほどの荒涼感です。今少しずつではありますが、緑が戻りつつあります。被災された皆様はご苦労の毎日だと思いますが、緑や花木が周りに少しずつでも増えて、少しでも癒しの力になるのではないかと思っております。






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