1月の生け花・エッセイ





 
【花材】 仏手柑  苔梅  千両 手まり草  松ぼっくり(金)  水引(白)
【制作意図】
いつもの生け花やブーケのスタイルでは無く、写真としての表現に重きをおきました。仏手柑の形を見た時、これはもう主役にするしか無いと思いました。右端の白い線は水引を意匠的に並べたのも面白かったです
【今月のエッセイ】
新年おめでとうございます。
例年通り年末は最後の最後までお正月飾りの仕事をしておりました。明けて元旦の夜にウィーンフィルのニューイヤーコンサートを見ると、ようやく新年の気分になります。いつもコンサート会場の装花を見るのが楽しみで、気がつけば毎年恒例のお正月の過ごし方です。
年末はあちらこちらと車で走りまわってましたので、三が日はのんびりテレビを見て過ごすようになりました。

  さてそんな私の好きな番組があります。ETVのTEDカンファレンスです。テクノロジー エンターテイメント デザイン などの専門家のプレゼンテーション番組です。もともと好奇心旺盛なほうですので知らない分野の話しを聞くのは楽しい一時です。でも自分に予備知識もなく、また興味が湧かない難しい話しの時もあります。そういう時は途中からうつらうつらとしてしまいます。
でも最近面白い事に気が付きました。と言いますのは、例えば自分の全然解らない分野の話しでも、そのプレゼンターの話し方や動作のなかにその方の情熱を感じることです。
その方がご自分の分野がとても好きで、その技術や芸術性を熱く語られる姿に惹き込まれました。興味が無い分野の話しも何故か面白く聞いて しまい、またプレゼンテーションが終わった時には爽やかな感動を覚えてしまいます。
自分が専門とする分野や仕事を愛することにより、その人をよりいっそう素敵に見せているのでしょうね。やはり人間力 は素晴らしいと思います。
 私も今一度、自分の仕事と花に正面から向かい合ってみようと思いました。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。


コメント