3月の生け花・エッセイ

3月の生け花・エッセイ


【花材】
ラッパ水仙・スイートピー・ブプレリウム・コデマリ

【制作意図】
1月2月と自然的な生け花が続きましたので、今月は色の美しさで季節を表現してみました。紫のスイトピーにして黄色のラッパ水仙を際立たせ、緑のブプレリュームで見た目の優しさを狙いました。こでまりの小さな花も紫色が強烈過ぎ無いように、少し散らしてみました。

【今月のエッセイ】
 早くも3月。東日本大震災から4年となります。あまりにも大きな災害でしたので忘れるわけにはいきません。改めてお見舞い申し上げますとともに、多くの犠牲者の方の魂の鎮魂をお祈り申し上げます。 
 私は花とともに生きて来て、いつも命について考えます。花の命は儚いものだからこそ、その大切さを常々思います。また花は再生のシンボルにも例えられています。命を育み花が咲く事は確かなことです。復興への道程はまだ続くと思いますが、きっと花が咲くことを信じています。

 さて年度末のこの時期、講師をしております京都造形芸術大学の卒業制作展に出かけるのが毎年の恒例になりました。たくさんの学科もあり広い学内の展示を見て歩くのは本当に楽しいです。若い学生たちの情熱溢れた作品に、学ぶこともたくさんあります。
 私の講座の学生が授業の時に「人と植物を繋ぐ仕事がしたい」と言っていました。私が「花がある生活は彩りだけでなく、命をいっぱい感じるよね。」と話していましたので、果たして彼女はどんな作品を作ったかしらと楽しみにしていました。
並んでいたのは期待通りの植物をすごく身近に感じる作品でした。ペットと散歩に出かけるのと同じ感覚で植物を捉えていて、微笑ましく幸せな気持ちになりました。命ある植物を考えることは私の講座のテーマでもあります。
 そんな中に今の私がすごく心ひかれる作品にも出会いました。展覧会の数日前に、大きな木の幹や根を使って彫刻をしている友人と、木工彫刻には植物の命があるよねと話していました。
そんな思いもあったためか、ある学生が作っていました手のひらに乗る石ころのような積み木に心ひかれました。ひとつひとつが石ころのように形も異なり、また木目調も美しく仕上がってます。バランスをとって積み上げてみたり川原の石のように並べてみたり。飽きずに手にとってました。
そこに小さな自然のなかの大きな生命力を感じた私でした。 

コメント