4月の生け花・エッセイ


【花材】
トルコキキョウ(ピンク)・カーネーション(白)・グリーンネックレス・マーガレット

【制作意図】
ふわふわ咲くトルコキキョウが可愛いらしく、ボタン桜の色と似ています。カーネーションの白と合わせてウェディングブーケのように生けました。
マーガレット一輪とグリーンネックレスを添えてみると、より可愛いらしさが際立ったようです。背景にもグリーンネックレスをあしらいました。

【今月のエッセイ】
 新年度の始まりの4月です。花咲く季節で桜はもちろん雪柳や木瓜の花も美しく、また柳や楓は、花は目立ちませんが緑色の新芽が目に飛びこみます。
お正月の新たな気持ちとはまた違う4月の新年度。花の生命力に後押しされるように勢い良く出発する感じがします。今年の京都の桜はあっと言う間に咲き、至る所が一夜にして華やかになりました。
観光地はとても賑やかで、年々海外のお客様が増え京都の桜を楽しんでおられます。これも時代の流れなのでしょうね。

 さて先日、私の姪が結婚式を挙げました。東京での挙式で、当日は快晴のもと桜も美しく咲いておりました。私の妹の長女なのですが、幼い時に父親が亡くなり妹一人で育て上げました。近所に住んでいた事もあり、私の子供たちとも兄弟姉妹のように育ちました。そんな姪が美しい花嫁姿で登場しますと感涙に浸る私かと思いきや、仕事柄、花嫁衣装や会場の装飾などをチェックする始末で苦笑が先に出てしまいました。
披露宴は職場結婚という事もありたいそう華々しく、いや盛り上がり過ぎくらいの賑やかさでした。来賓のお客様に対する姪の姿を親族席から眺めていますと、なかなか立派にたち振る舞っておりました。妹には並々ならぬ苦労もあったろうに良くぞ育て上げたなと、ここで初の涙の私です。
 さてお開きが近付き、花嫁のお手紙の時間です。披露宴で一番感動する場面でご来賓の方々も涙しておられました。披露宴中もまた手紙の場面でも、姪は亡くなったお父さんの事には触れずにいました。私も別段気にとめなかったのですが、新郎新婦退場の後に本日の御礼のエンドロールが流れました。列席された皆様の名前が流れていきます。たくさんの方々に祝福され、そして御礼の気持ちを現すエンドロール。その一番最後に亡くなりましたお父さんの名前がありました。
そしてその後にお父さんへの感謝の手紙が移し出されました。声を出すほどに号泣してしまいました。

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