12月の生け花・エッセイ




【花材】
クリスマスローズ、黄金ヒバ、コットン、松ぼっくり、ブルーベリーの実(アートフラワー)

【制作意図】
緑と白で大人っぽいX'mas装花を考えていましたら、花市場でクリスマスローズに出会いました。真っ白な花弁と黄金ヒバの緑だけでもX'masらしくなりましたが、アクセントにブルーベリーの実がいい味を出してくれました。


【今月のエッセイ】
 早くも師走です。先月のエッセイでは寒暖差で色付きを期待していた紅葉ですが、暖かい日が多い秋でしたので、もひとつきれいに色付きませんでした。とは言え京都の観光客は年々増えています。
師走の街はX'mas装飾から迎春へと、私も忙しく花を飾りにまわる時期です。花市場も迎春の松や梅の市が開かれ、気忙しさが増してきます。
さて、先日X'masリースを作る講習会をしました。予めデザインを決めて見本を作っていきます。来場の皆様に材料を配り、見本をみながらの講習ですが、私は見本とは言わずに一つの作例ですと説明をしながら講習します。「皆様同じ材料ですがデザインは個人で好きに決めてもらって良いですよ。」と言うわけです。もちろんリース作りが初めての方が殆どです。最初は戸惑われますが、すこしデザインのコツなどをお話し、また「手作りの良さは個性が出る事です。悩みながら作るより楽しいと思いながら作りましょう!」などと言いながら、創作意欲が湧くように持ちかけます。またリラックスして頂きたく、私の花の仕事の話しや面白い小話(落語聞いて研究しておきました)などをして場をつくります。すると皆様も和みながら創作に入られるようです。
結果、同じ材料ですがそれぞれ個性豊なリースが出来上がりました。見本を目指して作る方が簡単かも知れませんが、自分だけの世界にひとつの作品つくりは日常に無い創造的な時間だと思います。
来場の皆様に少しの時間ですがクリエーターの気分を味わって頂きたく、そんな講習会にしました。
そんな私ですが、まだ迎春用のデザインが出来上がらず頭を抱えております。

                             


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