6月の生け花・エッセイ




【花材】
ストレリチア(極楽鳥花)・オキシペタルム(白い小花)・タニワタリ(大きな葉)・
ケイトウ・ゴールドスティック(黄色いボール)

【制作意図】
少し季節を先取りして、夏のイメージで生けてみました。 ストレリチアを行儀よく並べてみますと、インテリアとして面白い表現が出来たようです。葉のグリーンが爽やかさを増してくれますね。小花を数種類入れてストレリチアの姿を際立てました。


【今月のエッセイ】
6月に入りいよいよ梅雨の入りしたようです。

朝夕の気温が低く季節の花に影響がでるかしらと心配していましたが、紫陽花やタチアオイの花も咲き始めています。

初夏の時季は草花が美しい時です。鹿の子草・蛍袋・撫子や桔梗なども花市場にも並んでいます。和花と言われる品種は見ているだけで心癒されますね。
やはり子供の頃の原っぱで遊んだ風景が思い出されるからでしょうか。 


さて、先日の大学の講義は「花を生ける」がテーマでした。華道やフラワーアレンジメントをされる方に限らず、日常で花を生ける事は誰しもあります。1輪挿しやプレゼントされた花束などを生ける機会があると思います。

生ける行為は難しく考える必要もなく楽しむのが一番です。
やはり生け手の気持ちが花に表れるものですから、まずは楽しく生けるのがいいですね。

ではなぜ「花を生ける」をテーマにしたかと申しますと、生けるとは何かしらと考えたからです。
命ある花を人の手で摘み取り生ける。また、先ほども触れましたが花に気持ちが表れる。
などと考えますと大変興味深い言葉だと思ったからです。

創作や制作でもなく「生ける」という言葉にも美しい響きがあります。 感じ方や思いは人それぞれだと思います。

学生たちも個性があり生ける花へのアプローチも皆違うものです。 私も自分なりの「生ける」があります。生ける意味合いは個人により違っていいと思います。

ただ「生けている」という感覚を忘れずに花に向かい合って欲しいと学生達に伝えました。                    



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