6月の生け花・エッセイ





【花材・1作目】 紫陽花 トルコキキョウ スチールグラス ヒペリカム 
        ドウダンツツジ
【花材・2作目】 京かのこ草 トルコキキョウ ドウダンツツジ

【制作意図】 紫陽花をメインにしました。大きな花で平面的になりますので、スチールグラスで空間を作りながら生けています。
梅雨時ですから余計にカラフルにして明るい雰囲気に仕上げました。

【今月のエッセイ】
今日から近畿地方も梅雨入りをしました。雨の日が続きますが、これも季節の流れのひとつです。

御池通りのたくさんの紫陽花も雨にうたれて美しく見えます。どこかでイベントがあればすぐ外に出掛ける私です。行動的にはなれない季節ですが、映画を観たり読書をしたりして過ごしたいと思います。実はあまり読書家でないので、雨の静けさを有効活用!たまには本を楽しむ時間も持つべきかなと思っています。

 さて、先日私の叔母が亡くなりました。大正の生まれで今年で98歳になるところでした。大きな病気をすることもなく天寿を全うしたと思います。大正、昭和、平成とまさに激動の時代を過ごしてきた叔母です。 

私が子供の頃にはよく戦争中の話しを聞かされました。歴史を振り返りますと、大正から昭和初期の日本は文化も溢れ、大国に追い付こうと経済も発達していく過程です。そして戦争で疲弊し、めまぐるしい復興と高度成長。あれよあれよという間に21世紀へと未来への流れが。ざっと考えただけでも、なんと激動で変革の時代だった事でしょうか。

そんな変化多き時代を駆け抜けた叔母ですが、私が印象的に思い出しますのは、いつもマイペースな叔母でした。早口でよく喋り、あー言えばこう言うと頭の回転も早かったです。そして本当にマイペース。あんまり人の話しは聞いて無かったのかも知れませんが、そういうお勝手なところも魅力のひとつだったと思います。

 棺の中に尋常高等小学校の卒業証書も入れての出棺となりました。その当時の証書を美しく保ち残していた叔母に「お疲れ様でした。ありがとうございます。」と言葉をかけました。 



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