9月の生け花・エッセイ







【花材】

(1作目)ダリア・唐辛子グリーン・木いちごの葉・野ばらの実
  
(2作目)ダリア・シンフォリカルフォス・リューガデンドロ・野バラの実・
                木イチゴの葉


【制作意図】
ダリアの花があまりにも美しく咲いていましたので、ダリアがメインの生け花をしました。花が主役ですので回りをグリーン系の植物で囲みました。
実の大きさの違いや動きで秋の始まりを表現してみました。


【今月のエッセイ】

大きな台風が過ぎ去り西日本各地に大きな被害をもたらしました。
被害に遇われました皆様に謹んで御見舞い申し上げます。

京都市内も暴風雨にみまわれ大きな被害がありました。私も朝のうちに植木鉢や自転車などを事務所のロビーに入れて、事務所で待機しておりました。

いよいよ暴風雨の真っ只中に入った頃でしょうか、バリバリという物凄い音がしました。
慌てて窓から覗きますと、隣の古い京町屋の壁のトタン板が捲れて今にも飛ばされそうです。そしてそこから外れた板切れなどは空に舞い上がっています。

これはいつもの台風とは違うぞっ!と驚き唖然としながら見ていますと瓦なども落ちだし、通り一帯が非常に危ない状況でした。

花の仕事柄、天候や自然には留意する私です。いつも大学の授業で学生達に「自然に興味を持てば、地球という星は生き物で台風もあれば地震もあるのが当たり前」などと偉そうな事を言っています。

でも今回はまさに自然の猛威を肌で感じ驚いていた私です。子供の頃、まだ小学生の頃でしょうか。大きな台風(確か第二室戸台風)を経験しました。母と家に居たのですが、その当時の私の家は平屋建てで、今にも家ごと飛ばされそうになり、近くの大きなお宅へ避難させてもらった事を思い出しました。

その当時は今ほど正確な台風情報が無かったと思います。ですから台風が来るとなると雨戸を閉め、また雨戸の無い窓には板を張り付け、そしてロウソクの準備などをして出来る限りの事をして備えていたように思います。

昨今ではより精度の高い天気予報で、あらかじめ台風の大きさやおおよその到来時間までも分かる時代になりました。にもかかわらず、まぁいつもより少し大きな台風だろうなぐらいに思っていました。

どこか慣れてしまっているのか油断している自分がいるのでしょう。

天災は忘れた頃にやって来るという言葉がありますが、ちゃんと肝に命じておくべきだと痛感致しました。







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