1月の生け花・エッセイ


【花材】胡蝶蘭・若松・南天の実・ピンポン菊(グリーン)
【制作意図】

新年の花らしく松と南天の実を青竹の花器に生けるところから始めました。
緑と赤は鮮やかに映りますから、それだけでも充分おめでたい雰囲気は出ます。
白い胡蝶蘭も相性良いのですが、今年は少しカラフルな色の胡蝶蘭にしました。
お正月のお嬢様達の晴れ着のイメージですね。
それに合わせたちりめん玉などで初詣の雰囲気に仕上げました。

【今月のエッセイ】
新年おめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い致します。

年末年始は例年と変わらず大晦日まで迎春装花を飾り、三が日を家族と過ごして4日からはまた迎春生け花と、何とも慌ただしく新年を迎えました。
三が日の京都は穏やかなお天気でしたので、近場に出掛けて新年の街を堪能してきました。


いつも新年とお盆に帰京して来る友人がいます。友人とは言え歳は20歳も離れていますので可愛い後輩ですね。彼は美容師で、私が若い時に行っていました美容室でシャンプーを担当してくれていました。その頃はまだ20代の彼と話しが合い、よく将来の事の相談役になっていました。

修業の為に東京の有名美容室に入った時も背中を押しました。そして8年前に大きな相談を受けました。なんとニューヨークへ行くと言うのです。東京へ行った時も有名美容室にアポ無しで飛び込んで、そこの先生に自分を売り込み、あっと言う間にその美容室のトップスタイリストになっていきました。

浮ついた夢見がちな若者ではなくて職人気質な彼を知る私は、東京での成功も頷けるものでした。その彼が世界に出て行くと言うのです。それもニューヨーク。驚きましたが彼を信じて思い切り背中を押してしまいました。


そして8年。思ったとおり現在はニューヨークで活躍しています。きっと苦労も多くチャレンジングな毎日を送っているとは思いますが、必ず日本に帰って来ると私を訪ねてくれます。

それが嬉しくて会うと時間を忘れて話し込んでしまいます。話題は色々多種ですが、彼と私は同じような哲学があるようで、話しがくどくなりがちですがとても楽しい時間です。
日本を離れてこそ分かる日本の事などの話しなどは、とてもいい勉強になります。いつの間にか大きく成長した姿を嬉しい思いで見ている私です。そして会う度に師匠と慕ってくれる彼からは元気を貰います。

今年も新年から血気盛んに話し込みました。いつもパワーを運んでくれる彼に感謝です。そして彼の益々の活躍を祈る私です。

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