2021年6月の生け花・エッセイ



(1作目)



【花材】

(1、2作目) 山芍薬、クレマチス、手毬草、べんけい草
(2作目) クレマチス、ブプレリウム

【制作意図】

山芍薬の美しさを際立つように生けました。手鞠草とクレマチスで大地を作って、そこから立ち上がる姿です。優しい花ですが、生けてみると力強さを感じます。
二作目はアンティークなキャンドルスタンドにクレマチスを添える感じで生けました。細い茎がとても美しいです。

【今月のエッセイ】

例年より今年は梅雨入りが早かったですね。でも雨の日の合間には「今日は行けそうだな♪」とウォーキングは続けている私です。すっかりいい運動として、そして楽しみとして定着した感じです。始める前は車移動や、近くでも自転車を使うのが当たり前な日常でしたが、今は自然と積極的に歩き移動になりました。今日もウォーキングがてらに近所にあります京都芸術センターまで生け花の展覧会に出かけてきました。

「京都いけばなプレゼンテーション」という会で、京都で活動されていますたくさんの、いろいろな華道の流派によります生け花展示です。私は池坊で勉強しましたし、今も機会がある事に池坊の展覧会には出かけています。ですが他の流派の作品を見る機会は珍しく様々な視点でまた新たな発見などがありました。
華道の作品も最近は表現の幅が大きくなったと思います。床の間に飾る花だけでなく、現代アートのような表現があったり、また野に咲く花のようであったり。花・植物の持つ魅力が引き出された作品を堪能しました。仕事として毎日花を生けている私ですが、やはり伝統的な華道の一つ一つの作品からは、いろいろ学び感じる事がありました。

帰り道「花の表現はまだまだ沢山の可能性があるなぁ」などと考えながら歩いていました。ふと、もう4年ほど前ですが、大学で学生が制作した作品を思い出しました。それは花の茎と針金を使ったアートな作品でした。花を切り離し、花自体を使わずに茎を主役に。茎の曲がりをメインにし、そして針金を茎のように見立て同じ空間に生け、すべてのバランスを取ってある作品。随分前などですが当時受けた感動は衝撃的でした。
制作した学生は、今は立派なアーティストとなり活躍しています。

https://digmeout.net/artists/sakurako-fujii/

グラフィックデザイナー、イラストレーターとして活動している彼女の作品展にも、これから歩いて出掛けようと思います。






(2作目)


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