2021年11月の生け花・エッセイ

(一作目)





【花材】

(1作目)バラ、アストランチア(ピンク)トウガラシ、キイチゴの紅葉、ヒペリカムの紅葉、グリーンネックレス
(2作目)キイチゴの紅葉、ヒペリカムの紅葉

【制作意図】

一作目は秋色のこっくりとした色と少しアンニュイな色を合わせて、色とりどりな実りの秋を表現しました。濃い茶色にマンゴーオレンジ色のバラがのると、とても鮮やかです。

二作目はキイチゴとヒペリカムの紅葉のグラデーションです。緑からオレンジ茶色へと徐々に変化する様子は、今の季節ならではの楽しみ方ですね。

【今月のエッセイ】

コロナの非常事態宣言も解除され、感染者数も全国的にぐっと減りましたね。いつも通りまでとはいかずとも京都の観光地はどこも賑やかになってきたようです。担当しています結婚式場のすぐ近くには、紅葉の名所の南禅寺や永観堂があります。紅葉はもう少し先が見ごろのようですが、昨日の日曜日は多くの人出でした。「そうそう、これが普通の京都の風景だ」と嬉しくなりました。この調子でコロナが終息へと向かっていって欲しいです。

いつもエッセイを書く時には、1ヶ月の間にあったエピソードを思い出しながら書いています。10月は大学の授業も面白かったし、妹の還暦を祝う誕生日会では久しぶりに家族皆で外食をしました。また婚礼装花の予定も少しずつ増えて来ました。今までは当たり前のように考えていた「普通の日常」が戻って来た感じです。そう考えますと今回のコロナ渦は、人々の気持ちや考え方や生き方に大きな変化を生んだ出来事です。いや、まだまだ油断はできない状況は続いていますが、戻りつつある日常に感謝するべきですね。

医療関係の方々のご苦労やご尽力はもちろんのこと、人々みんなの感染予防の努力があってこその今日です。人類史のひとつになるコロナ渦。世界中の人々がパンデミックを乗り越える努力をしたわけです。まるで映画や作り話の出来事が現実に起こったのです。地球上に起こりうる出来事は、これから先も何が起こるのかは思いもつかない私です。

環境破壊、温暖化、プラスチック問題など、人類が抱えている問題はなんと多い事でしょう。でも今回コロナ渦で世界中の人々が努力したことを考えれば、ひとりひとりの小さな努力でも問題解決に繋がると思います。これからは環境を良くしサスティナビリティな世界を造ることが「普通の日常」となるべきだと思います。





(二作目)

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