2022年4月の生け花・エッセイ

(1作目)





【花材】

(1作目)トルコキキョウ(白、グリーン)、牡丹桜、スカビオサ、アストランチア、ミスカンサス
(2作目)牡丹桜

【制作意図】

白と緑を基調として、牡丹桜のピンクで明るい未来を望む作品にしました。

2作品目は細い桜の枝ですが、花がたくさん咲いています。そこに惹かれてひと枝だけ生けました。

【今月のエッセイ】

先週末頃から桜が満開の京都です。コロナの蔓延防止期間も終わり、各地の桜の名所も対策に工夫をしながら、例年行ってきたイベントやライトアップなどを再開し多くの観光の方で賑わっています。去年までの風景から考えますと、ウィズコロナを目指していよいよ活気ある春が戻って来たようです。家族連れや友人同士そして高齢のご夫婦など、老若男女問わずお花見を楽しまれています。日中は暖かくなってきたので、青空のもとで咲き誇る桜や雪柳や、早くも新緑が芽吹いてきた枝垂れ柳などの様子は、本当に清々しく穏やかな景色に見えます。

でも、心からその風景を和やかに見られない私がいます。毎日報道されるウクライナの状況。SNSでも発信されている悲惨な状況。
先月このエッセイを書いた時、次のエッセイまでには戦争終結を願っていました。しかし戦争の状況は悪くなるばかりです。
人間は幾つも戦争を経験し、その愚かな行為をたくさん学んでいるはず。
それでも繰り返される愚かな行為に、なぜなの?と疑問を持たずにはいられません。
武器に弾薬。兵器と言われる重火器。それが必要とされている状況。
きれい事では済まされない国防問題もわかります。

しかし穏やかに平和に暮らすことが大切なのは、どこの国の人々も同じ願いのはずです。
日本の春の美しい風景、穏やかなお花見の風景。どうか世界中の人々が安穏な日々がおくれる世の中に…
そんな思いだけでは現実的では無いのでしょうか?

でも、今まさに同時進行で行われている悲惨な戦争を身近に感じること。遠い国の事と考えずに、平和をより深く真剣に考えることは大切なことだと思います。 そして、早くウクライナが平和になる事を願うばかりです。



(2作目)

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