2022年5月の生け花・エッセイ

(1作目)






【花材】

(1作目) カップ咲きバラ・オフホワイト(オールフォーピュア)、 バラ・白(ブルゴーニュ)、トルコキキョウ・グリーン(アンバーダブルモヒート)、芍薬(麒麟丸・きりんまる)、洋ラン(パフィオペディルム)、カラー・濃いピンク(スマトラ)、スズラン、リューカデンドロ・グリーン、姫リョウブ、ミスカンサス、ドウダンツツジ、グリーントリュフ、リキュウ草、ポリシャス
(2作目) 芍薬(きりんまる)、姫リョウブ


【制作意図】

5月この時季ならではの花を集め、あえて一本ずつ生けてみました。
特に個性的な花ばかりを選んでいます。品種名も面白いので書いてみました!お互いの花が競いあわずに協調できる作品を目指しました。
2作目は瓢箪の器にそっと芍薬を生けました。この蕾の状態が1作目のように見事に開花した姿は惚れ惚れします。


【今月のエッセイ】

ゴールデンウィークの京都はコロナ前のような賑わいでした。どの行楽地もかなりの人混みで、オミクロンの蔓延は大丈夫かしらと心配になります。でもようやくコロナ終息に向かってアフターコロナの生活になる希望が持てる感じの連休でもありました。
連休最終日は母の日でした。花業界の忙しい日です。私もたくさんの母の日ギフトフラワーをご注文頂き、連休中は忙しくさせて頂きました。
お届けをしましたお客様から御礼のメールなども頂きました。お母様のお喜びの声が聞けるのは、本当に嬉しく花屋冥利につきます。
そんな中お父様より素敵なご挨拶を頂きました。

【昨日はお届け頂き有難うございました。華美すぎない。にもかかわらず素通りさせないインパクトがある。品があるので眺めていて飽きない。そんな印象です。もちろん家内も喜んでいました。
私自身は命のある花を切り花にすることにずっと抵抗を感じてきた人間なのですが。岸さんの作からは「花を通して気持ちを伝える」という域を超えたものを感じます。花一輪だけの単体の命の捉え方でない、人→花→人の間で繋がる命の連鎖のようなもの。命が生かされる(生かされて次の形に姿を変える)、そんなことさえ感じます。】

とても嬉しく感激しました。コロナや戦争と不穏な状況の話しが続いていましたが、花を通じて何かしら私も発信できたような気がします。そしてやはり私は「花を生ける」事をこれからも真摯に続けなければと思った母の日でした。




(2作目)1

(2作目)2

コメント