4月の生け花・エッセイ


【花器】 水流模様すりガラス花器
【花材】 菖蒲、オクラレルカの葉、鉄線、都忘れ、なるこゆり、アスチルベ
さて今回の生け花ですが、洋花が続きましたので和風で水盤に生けてみました。
お座敷の床の間だけでなく、和のモダンなリビングにも合うと思います。

今月は剣山を使ってみました。

お流儀の生け花のように堅苦しく考えるよりは、いつも通り花の持つ個性に習い生けてみます。
菖蒲は競い合って咲く姿が美しいので背丈も同じぐらいに、空に伸びるように生けます。

その他の花は少し低めに生けましょう。

そうすると伸び行く姿を力強く表現することが出来ます。
菖蒲以外の花は一輪ずつ用いていますが、このときにどの花にも気配りを忘れずに、
丁寧にそれぞれの美しさを見いだしてください。


ここまでは自然的な表現として生けてみた場合です。
今回は同じ花材を使い、少し個性的な生け花をしてみました。
全て一本ずつ、器の中にバランスよく生けてあります。

この場合横に広げて全ての花の顔を見せ主張させるよりも、一輪主役を決めて、
その花を中心に前後に生けてみました。

そうすることによって奥行き感のある生け花になり、
花の種類が多くても上品に仕上げられます。

どちらの作品にしても、創作的になりすぎると花に無理をさせてしまいます。

剣山に留めていくと自由な方向に花を向けることが可能ですが、
いつも通り花の思うがままも理解してあげたいものです。
【第二十二話】

京都は桜の名所がたくさんあります。

今年は暖冬のため早咲きと言われていましたが、ちょうど開花の頃に冷え込みもあり、桜たちもあたふたとしたのではないかでしょうか。心なしか満開の華々しさに欠けていたように思います。木によっては開花と蕾が入り混じり、まさしく桜たちの悩んでいる姿のようでした。

とは言えやはり桜は、私の心に響く花であることは確かです。特に散り際の花吹雪には、散りゆく寂しさよりも次世代への再生の力強ささえ感じます。


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