5月の生け花・エッセイ

【花器】 -
【花材】 ダリア(かまくら)・カーネーション・アイビー・紫陽花・レモンリーフ
【生け方の解説】

京都には古い町並みのなかに明治の頃に建てられたモダンな近代建築の建物がいくつかあります。今回はモダンな赤レンガをバックに白いダリアを飾ってみました。生け終わって写真を撮るまで数分でした。

朝早起きをして日差しがきつくなる前に撮り終えようと急いだわけです。かえってうまく見せようとする邪念が入る間もなく自然な花の表現になったと思います。
【エッセイ 第五十九話】

今年の春は天候不順のようで、私もつい最近まで冬服を着たりしていました。ようやく5月の連休あたりよりそれらしい季節となってきて、お花も初夏の品種が出回っています。爽やかで清々しい新緑を生けてみたいものです。

さて、中国では上海万博が始まりニュースを賑わしています。ここ近年中国の発展はほんとうにすごいですね。私の義兄は香港が中国に返還される前から当地で仕事をしていますが、中国の方々の上昇思考の勢いは今に始まったわけでないと言っておりました。経済が自由化されてそのパワーが発揮されたのでしょうか。そんなことを考えて家の中を見回すと電気製品はもとより、日用品の多くが中国製だなぁと思いました。

そうそう私の趣味のひとつでありますミニチュアカーの多くもメイドイン・チャイナです。そこでたくさんの蒐集品を調べてみると、古い10年以上前のミニカーと最近のミニカーではあきらかにクオリティが違うのに気がつきました。もちろんここ最近のほうが断然いいのです。

技術や手法の発展はミニカーに限らず工業製品すべてがそうなっているのは、現代のITの発達と共にあるとは思いますが、ミニカーの場合最後の仕上げは人の手によりひとつずつ作ることが多いと思います。最近の中国製ミニカーは細かなところも人の手によりきっちりと仕上げられています。

経済の発展とともに環境なども整備されたのも一因でしょうが、私は中国の人々の上昇思考の現れではないかと思います。きっちりと仕事をしてきっちりと稼ぐ。今の勢いの形が小さなミニカーに見た気がしました。


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