9月の生け花・エッセイ

 


 
【花材】 ナナカマドの紅葉 、 野バラの実、ケイトウ、リンドウ

【制作意図】
紅葉や実の物が早くも手に入りましたので、一気に秋の季節を深めてしまいました。 例年より実の色付きも早いように思います
秋色はなかなかファッショナブルで、生けていますとおしゃれをしたくなりました
 
【今月のエッセイ】
 9月に入ったとたん毎日雨降りが続きました。雷と短時間の豪雨。毎日どこかで警報や注意報の発令。竜巻の発生までも。凄まじい秋の始まりとなってしまいました。 
私も外回り中に豪雨にあい、びしょ濡れになる事が数回ありました。京都は盆地で残暑も長引くことが多いですが、今年は早めに秋が訪れるのでしょうか?

さて先日、まだ残暑厳しい日でしたが茶会の会場に花を生ける仕事を仰せつかりました。 もう暦のうえでは立秋も過ぎましたので秋の草花を集めました。 すすき・桔梗 ・河原撫子・ くがい草 ・鳥かぶと などなどを趣ある花器に生けてみました。
いつも花を生ける時は空間のバランスを考え、他の設えの雰囲気を壊すことなく生けます。言わばインテリアの一部としてさり気なく花が生けてある雰囲気に仕上げます。
今回は茶会の後にご会食もある催事でした。主催者様も掛け軸や敷物にも気を配られておりましたので、私も花におもてなしの気持ちを添えて生けてみました。 まさに主人が客人をもてなす花になるように生けてみました。

結果、とても面白い花を生ける事ができました。それはデザイン的に奇抜であるとか、ただ華美に見える花にはなりませんでした。

おもてなしの気持ちを思えば思うほど、さり気なく生けている自分がいました。草花はやはり自然の趣いっぱいです。自然の美しさをおもてなしの第一に考える事の面白さを感じた次第です。

  時代と人の感性によっていろいろ表現ができるのは日本語の面白いところだと思いますが、時々若い人が言っているのが理解できないのは… 私も大人の仲間入りですね(*^o^*)



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