5月の生け花・エッセイ




 
【花材】芍薬 菖蒲の葉 バラ(ジェルファルレイ)

【制作意図】芍薬の咲き誇る姿は華麗です。そこに5月の爽やかな風を菖蒲の葉で表してみました。 ピンクのバラを入れますと、華やかさに落ち着きが出ました。
【今月のエッセイ】爽やかな季節となりました。連休中のご婚礼装花も新緑をテーマとしたデザインでたくさん飾らせて頂きました。街路樹の木々も美しく、低木の車輪梅の白い花がまた清々しい季節を見せてくれます。ピンクの桜シーズンから新緑の初夏への移り変わるこの時分は人を活動的にしますね。
私も先日大阪のdddギャラリーで開催されていました、佐藤雅彦氏+齋藤達也氏の「指を置く」展へ出かけて来ました。
たくさんのグラフィックが展示してあり、すべての作品に自分の指を置いて鑑賞するという面白い趣向の展覧会です。通常の美術の展覧会では作品を眼で鑑賞するだけですが、自分の指を置いて、その所作と描かれたグラフィックにより何を自身のなかで感じるかを鑑賞するというものでした。佐藤氏が「映画館などは真っ暗にし、鑑賞する人の存在をキャンセル(ないもの)としてスクリーンに向かわせ、また読書する時も自分の手をないものとして読んでいます」と言われていました。
確かにアートを鑑賞する時、お花の展覧会もそうですが自分の存在をないものとする事が多いことに気が付きました。そう思いながら指を置いて作品を観ていきますと、始めは不思議な感覚なのですが、進んでいきますとあっと驚くよりは、じんわりと作品の中に入っていく自分がとても面白く感じました。

そこで自身が介在する事で成り立つ面白いアートやデザインは何だろうと考えてみました。仕事柄ウェディングの花嫁さんはブーケや花の髪飾りをつけて自分自身の表現をなさっているなぁなどと思ってみたり、今流行りのアニメのコスプレなども自身あってのアートなのかしらと? あれやこれや楽しく考えていましたが、はたと気がつくと日常 私達は服を着ているじゃないか、それもTPOも一応考えて。これもまた人の介在と所作によって一つのデザインの完成なのかしらと思いました。 それともうひとつ面白い事を思い出しました。

子供の頃、観光地にありました金太郎さんや桃太郎さんの看板!そう、顔を出して写真撮影するのです。自分が介在した初めてのアート作品だったような気がします。






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