12月の生け花・エッセイ


【花材】
さつま杉 薔薇(レッドエレガンス) ビブルナムティヌス シキミア

【制作意図】
クリスマスリースを生花で作りました。あまり形を整えずに、 自然な感じに束ねた風にしました。

【今月のエッセイ】
気が付きますともう師走。毎年の事ではありますが、秋の慌ただしい催事からひき続き走りまわる日々となります。いつも祇園町へ生け花に行く度に、京都南座の顔見世公演のまねきを横目に、一度ゆっくりと京都の師走を味わいと思っております。

 さて今日も花市場では迎春用の松や南天を仕入れました。松葉の青さと南天の赤い実を見ておりますと、一足先に新年の気分になります。
その時季の花木は私達の生活を飾る大切なアイテムなんでしょうね。

私の京都造形芸術大学での講座は「装花」と言います。さて装花とはどんな授業ですか?と聞かれる事があります。華道でもなくまたフラワーアレンジメントでもありません。
日本は四季に恵まれ自然豊かな国です。常に花木の姿を見て季節を感じ、また催事に花木を飾ったり用いたりします。

私が思いますには日本文化には花木の存在があったのでしょう。装花の講座はそんな私達の生活の傍にある花を学ぶようにしています。
お正月には松竹梅、千両や南天などを生け新年を祝うのは当たり前のようですが、これもちゃんと意味のある日本の文化だと思います。

昨今はハロウィンやクリスマスの飾りも当たり前になりました。また迎春の飾り方も現代風にいろいろなデザインで飾られたりしています。
花木の飾りを文化の面からだけでなく、インテリアやデコレーションの面からも見られる面白い時代になったと思う今日この頃です。




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