5月の生け花・エッセイ




【花材】
多肉植物・グリーントリュフ・トルコキキョウ・カーネーション。ゲーラックス・ピンポン菊・グリーンネックレス・ポリシャス・シキミア
【制作意図】
緑の植物の美しさを表現しようと思いました。
木々の緑も考えましたが、森のなか木漏れ日があたる感じの植物をイメージして生けてみました。

【今月のエッセイ】
 新緑の美しい季節。木々の緑が眩しく映り、また光の加減と品種の違いによる緑のコントラストが見ていて楽しいです。
植物大好きな私は毎日その緑にワクワクする時季です。
春の花から初夏の葉物は勢いある生命力を感じますね。ゴールデンウィークの御婚礼装花にもたくさんの葉物を生けて季節感を出しました。
 さて、その婚礼装花ですが最近とても面白い演出をしています。というのは装花のなかにジオラマを作ることです。近々ですとお二人の趣味が茶道という方の場合は、お席の花のなかに野点の設えをこしらえました。
またご旅行なさった時、一緒にスカイダイビングをされた思い出の方は、そのシーンを小さなフィギアで作り青空に見立てたお花のなかに飾りました。小さな宇宙ができあがり、皆様にご好評のようです。 

 その小道具となりますフィギアや小さなお茶道具なのですが、樹脂系の粘土を使って自作します。これがなかなか難しくもあり楽しくもあり、いや楽しんでいる部分が多いかもです。 粘土を捏ねていて思い出したのですが、もともと私は子供の頃よく粘土で遊んでいました。今ほどたくさんの玩具もない時代ですので、絵本を見て動物や自動車を作っては潰し、また違う虫や花などをこしらえて楽しんでいました。
忘れかけていた子供の頃の記憶を、粘土を捏ねていて思い出したわけです。 昨今は玩具やフィギアもよくできたものが市販されていますが、自らの手で作る楽しみや創造性は粘土細工の良さだと思います。小さなクリエーターだったわけですね。 と、考えていましたら今や3Dプリンターの時代ですよと言われそうです。でも、元祖アナログな自前3Dプリンターです。

 

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