8月の生け花・エッセイ






【花材】
蓮、糸芭蕉の葉、

【制作意図】
白蓮の蕾の美しさに緑の芭蕉の葉。コントラストの美しさに焦点をあて制作しました。
外れた蓮の花弁に気持ちを込めました。 二つめの作品、桔梗口の銅器には御盆の花を心静かに立てました。 オクラレンカの葉と白竜胆を添えてあります。

【今月のエッセイ】
毎日暑い日が続きます。京都は盆地ですので、ことのほか蒸し暑くサウナ風呂にいるようです。夕立がさっと降りますと少しはましになると思いますが、そう都合よくは降りませんので夕方庭先に水撒きをするのが日課となりました。 

さて先日この暑さのなか、京都迎賓館の見学に行って来ました。
春頃に申し込みまして抽選で選ばれての見学です。昨年度は抽選に外れおあずけでしたので楽しみに待っておりました。
テレビなどでも紹介されており、美しい建築と庭園に期待しながらの入館です。さすがにセキュリティも厳しく、入り口での手荷物検査や金属探知機のチェックなど、少し物々しい体験もしました。手荷物もカメラ一台以上は持ち込めず、また撮影する場所も限られていました。
館内に入りますと見学順路に沿ってボランティアの方でしょうか、各場所の説明もしてくださいます。思っていました通り美しい建築で、本当にシンプルなデザインが素晴らしいです。

私の仕事、花を生ける時にも思うことですが、シンプルなデザインほど難しく奥の深いものです。
うまく言えませんが、デザインしないことをデザインする?ん、なんか変な言い方ですね。
でもそんな風に思いました。
だからどこにもデザインが破綻している様はなく、ストレス無くその空間に佇める感じがしました。見学者も多く、室温は28度に設定されていましたが、その空気感は涼しく感じられたほどです。 猛暑の中を出掛けましたが、しばし館内の清々しさに浸りました。

またひとつシンプルなデザインの奥深さを学んだ一日でした。




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