9月の生け花・エッセイ


【花材】
ススキ・ホトトギス・鶏頭・リンドウ

【制作意図】
ホトトギスの静かな色合い、秋草は日本の原風景を思い出させてくれますね。ススキが楚々となびく姿に秋の風情を表現してみました。青いリンドウや真っ赤な鶏頭も入っていますが、全体的には凛としながら控え目で、少し侘びた感じになればと思いながら生けました。

【今月のエッセイ】
 今年は秋の訪れが早いのでしょうか。朝夕の涼しさも例年より早く感じます。花市場にはたくさんの秋の花たちも並んでおります。ついこの間までヒマワリが眩しいくらい咲いていましたが、この時期になると色褪せて見えてしまいます。ほんと歳と共にでしょうか、月日の経つのが早いこと早いこと。9月からは秋の婚礼シーズンも始まりますので、そのまま師走へとなだれこむ感じです。 

 さて、先日の事。私も今年で58歳になるのですが、face bookで面白いページを見つけました。それは「昭和時代」を懐かしむ写真や出来事が掲載されているページです。
私が生まれましたのが昭和32年ですから、まさに昭和の良い時代に育って来たと思います。子供の頃は家にテレビも電話も無かったです。それが毎年1つずつ家電が増えて行き、またテレビ番組も今よりカテゴリーが多く面白い時代でした。そんな記憶をたどるページです。
郷愁にひたり懐かしさをたどる事も興味深いですが、同時にそんなに昔でも無いなぁなんて思います。あっという間に未来がやって来たと感じますし、また技術や科学は日々進化して行くのですから、今もその線上なんだと思います。子供のころはそんな変化する時代にワクワクして新しい家電を喜んでいたわけですが、これから先は環境問題や人の暮らし方が問われている未来だと思います。
私の仕事が植物相手ですから余計に思うのですが、環境や自然はより一層よい進化をさせたいものです。同じワクワクを未来の子供たちに与える世代にならなくてはと思います。


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