2020年9月の生け花・エッセイ

(1作目)


【花材】
(1作目) トルコキキョウ・ピンポン菊・バンダ・ピンクッション・ユーカリ・アストランチア
(2作目) ドラセナ・ポリシャス・利休草・野バラの実・リューガデンドロ・ブプレリューム・ユーカリ

【制作意図】
今回の2作品は対比をテーマに制作しました。
1作目はカラフルに花の色合わせです。グリーンの葉や茎を表に出さずに、自然の花色に任せて制作しました。
2作目は花を使わずグリーンの組み合わせです。植物の個性や面白さは、案外花よりも葉や茎の方が表現しやすいと思いました。

【今月のエッセイ】

大きな台風がやって来て心配な日曜日です。長い梅雨の後の猛暑日続き、そして大きな台風。すべて地球環境の変化のせいでしょうか、私の子供の頃とは全く違う気候になりました。9月になれば虫の鳴き声、ススキの原っぱ、赤トンボ…そんな秋の風景が子供時分の思い出です。そんな時代にノスタルジーを感じるからでしょうか、植物や自然が好きになり今の仕事へと続いていると思います。

私の息子も私の影響かは分かりませんが、植物や自然が好きなようです。仕事の合間に自分で借りた畑を耕し、野菜作りを趣味にしています。花作りより野菜作りを選んだのは、きっと食欲からだったと思います。そんな息子に2人目の男の子が生まれました。私にとっても2人目の孫の誕生です。お兄ちゃんも2才になり、おしゃべりも出来るようになりました。息子が畑で野菜作りをする傍らで、子供にはおもいっきり土遊びをさせているようです。素足で土を踏みしめて泥だらけになり、石や土を口に入れてしまったり!都会に暮らしていると自然と触れ合うことが少なくなるので、そういう環境を作っていることはとてもいいことだなと思います。

実際、私達の周りにはパソコンやモバイルからの情報が溢れています。またバーチャルリアリティの世界の発達も進んでいます。いい歳になりました私も、携帯ゲームの画像に夢中になってしまいました。ですから時折畑で遊んでいる孫も、普段はしっかりとタブレットでYouTubeを見ています。見よう見真似で自然と覚えたようで、教えてもいないのに広告映像も簡単にスワイプしています。2018年生まれの孫にとってはそのハイテク環境もあたり前になっているのですね。

私達世代は便利になった今を享受しつつも昔を懐かしみ、あの時代は良かったと言いがちになります。もちろん自然環境の保護は大切です。でも孫を見ていますと、まだまだ発展するテクノロジーやAIの開発を楽しみ思い、より良い時代になる事を願うのも、今を生きることだと思うこの頃です。






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