2022年6月の生け花・エッセイ

(1作目)


【花材】

(1作目) 鉄線、デルフィニウム(グランブルー)、アジサイ、テマリ草、ソケイ、スチールグラス、トルコキキョウ(グリーン)
(2作目) 鉄線、テマリ草、ミスカンサス、スカビオサ(ドラムスティック)


【制作意図】

梅雨入りを予想して、水色のガラス花器に爽やかに生けました。ポイントはスチールグラスでラインを入れたところです。これで作品に立体感とまとまりが出ました。
小さい生け花は、鬱陶しい季節にも涼しげに凛とする花姿を表現しました。


【今月のエッセイ】

今年はまだ梅雨入りしないようですね。ですが毎年たくさんの花を楽しませてくれる御池通り沿いの紫陽花たちは、早くも満開を迎えているようです。やはり季節の花はいいものですね。いつも通る道でも、花好きな私は日々植物の観察をする事が習慣となっています。それでも季節の花々が元気よく満開になるのを見つけると「わぁ!」と叫びたくなります。

日々の暮らしのなかで植物を意識して観察をするのは仕事柄なのかも知れません。それと同じように、歳を重ねるごとに意識して気をつけている事があります。今年で私も高齢者の仲間入りです。でも年齢不詳ぎみで、歳よりもずいぶん若く見られることがあります。「その若さの秘訣は?」とよく聞かれます。健康的に生活をしてストレスを溜めない事。とかは世間一般で良く見聞きするありきたりな答えですよね。実質的な生活スタイル(規則正しい生活や睡眠の大切さ)は、正直言いますと、実はめちゃめちゃな私です。夜更かしもしちゃうしお酒も飲むし、少しですが電子タバコも嗜みます。こちらはこれから正していくべきでしょうね。

何か意識していることがあるかなと考え、私自身も最近気がついたのですが、日々植物を観察するように自分のスタイルを俯瞰で観察するようになりました。加齢とともに身体が変化(丸みや重力に抗えないなど、笑)するのは、ある程度は自然なことと受け入れていっていいと思っています。その中で意識して出来ること・・・歩き方、立ち姿や姿勢などに気をつかうようにしています。見た目の若さは、きっとこの日常での少しの意識が大きな要素かなと思っています。

と、ここまで書いて思いましたが、それほど頑張って若さを保つことには抵抗があるのも正直な気持ちです。体力も落ちてきますし、気力も溢れるようにはいかないのが現状です。それをマイナスと考えるよりは、自然の摂理として捉えるべきかなと思います。それは、花が枯れていく姿も美しいと思うように、人が老いていく姿も美しいと思える私になりたいからです。


(2作目)


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