2023年7月の生け花・エッセイ

(1作目)




【花材】

(1作目) ひまわり、縞フトイ、ベル鉄線、ギボウシ、ドウダンツツジ
(2作目) トルコキキョウ(ラベンダー)、ギボウシ、ドウダンツツジ


【制作意図】

夏の代表花。ひまわりは大体全ての方が知っておられます。この作品もひまわりが主役のようですが、私としては縞フトイを幾何学的あるいは建築物的に表現することに重きを置いて生けました。縞模様に夏の涼感を見ていただけると幸いです。

二作目はガラス花器に花を浮かべてみました。こちらも同じく夏の涼感表現です。


【今月のエッセイ】

さあ7月!!祇園祭の始まりです。元気良く書き出しましたのは、今年はいよいよコロナ禍以前の状態で開催される祇園祭だからです。御神輿も以前のように鉾町の各町内を巡るようです。今年の山鉾巡行は海の日の休日です。前日の宵山から巡航まで、相当の人出が見込まれます。どうかご安全に執り行われる事を願います。と、書きつつも私自身もその賑わいを期待して少し興奮しております。

さて、興奮とは真逆のカームダウンの事を今回は話したいと思います。私のもっぱらの癒しの時間は、以前にも良く話していますウォーキングの時間です。京都御苑の森で植物に癒やされた事を前回もお話ししました。実は少し前の私は、日々の仕事が終わりアトリエで一休みする時、ネットフリックスなどの動画サイトを視聴する時間が多くなっていました。映画やドキュメンタリーと、それはそれで良い勉強にもなりますし、良いリラクゼーションを得られます。
でもそればかりが続きまして、ちょっとお腹が出てきて、久しぶりに会う知人には「岸くん太ったねぇ」のご挨拶ばかり。そりゃソファに座ってスナック菓子食べながら映画三昧している訳ですからね。そこでウォーキングを再開したわけです。夕方涼しくなってから鴨川の河原を散歩します。5月半ばあたりから続けているのですが、それはそれは面白い事ばかりを発見します。

鴨川西岸には高瀬川と言う小川が流れていますが、ホタルをたくさん見る事ができます。月明かりの夜には鴨川の浅瀬に立つアオサギが、日本画のような美しい構図で写し出されます。もちろん大好きな植物もたくさん見られますし、時にはヌートリア(水生の大きなネズミ)が河原をのそのそ歩いていたり!と、自然界の楽しみ方はいつもの私ですが、楽しいのは河原に集う人々です。

一人で楽器の練習をしている人。ベンチに座禅のように座って瞑想されている人。またグループでランタンを灯して川原で小さなパーティーをしている人々。
学生達のサークルでしょうか、ダンスの練習をして楽しむ姿。7月に入ってからは、花火をする親子や若者達。打ちあげ花火は禁止されていますので、手持ちの安全な花火です。そして聞こえてくる言語もさまざまです。京都は外国人留学生も多く、また観光の方にも鴨川は人気です。

いろいろなスタイルで夕方からの余暇を過ごす人々を見て、素敵なライフスタイルだなぁと思う私です。一人もくもくとウォーキングしてトレーニングをしている私ですが、川原で寛ぐ人々の風景にも、心落ち着ける瞬間をいただいています。



(2作目)

コメント