3月の生け花・エッセイ

【花器】 長方形薄型花器
【花材】 葉蘭 ・ ブルースター ・ 利休草 ・ ミニカトレア
【生け方の解説】

まず花器にオアシスを高めにセットし、オアシスを隠すように葉蘭をうまく巻き付け留めていきます。針金を短く切り、Uピン状にして数ヵ所に挿すとうまく留まります。

花はブルースターをオアシス全体にお花畑のように挿していきます。利休草で緑のアクセントをつけて、最後にミニカトレアを生けます。こつとして、花の大きなカトレアは控えめな表現のほうがブルースターの可憐さを引き立ててくれると思います。
【エッセイ 第四十五話】

三月になり花粉症と戦いながらの日が続いております。毎日いろんな花を扱う仕事をしているのに、なぜか花粉症の私です。子供の頃には花粉症などという病名も記憶に無い事を思いますと、やはり地球環境の変化(とりわけ温暖化)により花粉の量が増えた事や、光化学スモッグなどを起因しておこるアレルギー症状などと同じ現代病なのでしょうね。

考えてみますと、人類は地球の歴史の中で30数億年の最終章にほんの少し現れた生物なわけです。その人類がここ最近、30数億年の長さから考えるとほんの一瞬にして進化を果たし、科学を発達させて、一瞬にしてそれまでの地球環境を変化させてしまったわけです。

今、世界は経済危機とともに環境の危機も抱えているというのは周知の事実ですが、なかなか個人としての危機感は感じにくいものになりそうなところです。そこで思うに、花粉症こそが個人ひとりひとりへの地球からの危機のメッセージなのではないかと考える私です。

個人として地球環境を守るためにまず出来ることは、ゴミの分別やエコ活動ですね。

地球規模での取り組みにより成果は出るようですが、先日読みました新聞では、地球の自然環境を安定させるにはやはり植物の力が必要だと書いてありました。植樹による森作りだそうです。花・植物に携わる仕事をしている私としてはこの活動を支援し、わたくし自身も小さな取り組みではありますが少しずつ続けていきたいなと思う今日この頃です。


コメント