11月の生け花・エッセイ

 


 
【花材】 ピンクッション ドウダンツツジの紅葉 ツツジ(緑の葉と紅葉)

【制作意図】
紅葉のドウダンツツジが時季的にはぴったりですが、緑を足すことにより一層の秋らしさを狙いました。ツツジの緑も深い緑色ですので違和感なく生けられました。
ピンクッションの個性的な花姿をポイントにしてみました。
 
【今月のエッセイ】
秋の深まりとともに京都の街は賑やかになります。催事もたくさんあり今日は「祇園をどり」を鑑賞しております。舞子さん芸子さん、きれいどころが勢揃いしての踊りの会、雅で贅沢な時間です。
昨年も見せて頂きましたが、初々しい舞子さんが一年たち、踊りが上手になられている様に微笑んでしまいます。芸事は日頃の修練の積み重ねなのでしょうね。

さて大学の講義も後期日程が進んでおります。いつも学生たちに講義終了時、出席カードなるものを提出してもらいます。出席した証しのカードですが余白欄があり、そこに今日の講義や実習での花生けについての感想なども書くように促します。 丁寧にたくさんの思いを書く学生、また淡々とした時間報告のようなものや一言だけ記す学生。何か書くように促しますので白紙はありません。
私に手渡す時に「文章はどうも苦手で、少ししか書いていません」と言う学生もいます。
そこで言いました「文章に限らず独自の描き方を考えてみて、カード一枚をデザインしてはどうでしょう」 文章を書くのもデザインだし、描き方に絵を使ってみたりグラフィック化してみたりなどアイデアを絞り出した欲しいものです。
思いますに芸術やデザインを学ぶ大学生だからこそ、小さな一枚のカードにもクリエーターの思いを出して欲しいものです。
さてさて次の講義後が楽しみです。


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