チューリップ・スイトピー・ラナンキュラス・トルコキキョウ・アイビー
【制作意図】
春の花たちを、絵画を描くように生けてみました。平面的な中にも動きをつけて季節の移りを表現しました。
二つ目の作品は、とても個性的なラナンキュラスを中心に桃の枝を挿してみました。後ろにちょこっと見えるチューリップのビビットな黄色が挿し色で効いて、春の訪れを感じる生け花です
【今月のエッセイ】
京都は底冷えの冬と申しますが今年の節分は穏やかな日でした。
例年通り京都大学近くの吉田神社へ参拝に行って来ました。古いお札や正月飾りのしめ縄などをお納めして新しいお札を頂きます。
節分祭が過ぎますと春ですね。まだ寒い日もありますが、私の生け花もすっかり春の花材の取り合わせになっています。
さて最近の私ですが婚礼シーズンまではわりとゆっくりと仕事をしております。
そこで時間が出来ますと、ぶらぶらと散歩がてら面白そうだなと思う展覧会を覗いています。ジャンルを問わずギャラリーに飛び込むのはなかなか楽しいものです。
最近特に興味深かったのは紙の専門店の展示会です。
紙と一言でいっても素材は様々で、まるで布や織物のような質感のものもあります。
また色あいも日本独特の微妙なニュアンスの色だったり・・・その様々な紙を表現するのに紙でシャツや帽子などを作りアパレルショップのような展示をされていました。
人が創造して出来上がるアート作品はどれも興味深く面白いです。
普段植物と付き合う私は自然が創り出した形や色を基本として花を生けています。
生けるスタイルも「花は野にあるように」が基盤となっています。
そして自分の経験した万物の現象が加味され作品が出来ます。
アートの世界でも自然をモチーフにした作品はたくさんあります。
そんな生け花とアートの接点を感じる作品に出会いますと、自分と同じような観点から創られていように思い、なるほどと自分なりに理解も出来ます。
そんな事の考えていますと、人の想像力だけから生まれたような、また万物の法則や自然の影響を受けていない作品とはあるのでしょうか?
想像力が創造力を生み出すのでしょうか?
例え抽象画や現代アートを見たとしても、まだ私にはそれを感じとる技量は無いように思います。
どうしても花や植物に結び着けて見る私がいます。
ギャラリー巡りが益々興味深々になりますね。
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