2020年 3月の生け花・エッセイ

 
(1作目:1)


【花材】
(1作目) けいおう桜、こでまり、菜の花、ラビットテール、ラナンキュラス
(2作目) けいおう桜、ラビットテール

【制作意図】

春のお出かけ風景のジオラマにしました。
安心して外出できることは本当に素晴らしいことです。
銅器の一輪挿しは、祈る気持ちで桜を一枝生けました。

【今月のエッセイ】

春らしい暖かい日の桃の節句です。コロナウィルスの影響で京都の町はとても静かです。いかに海外からの観光客が多い町なんだと実感致します。イベントの中止や延期などで経済にも大きな影響が出ますね。私の春の楽しみの一つ、華道の展覧会も中止になりました。どうか早く終息に向かうよう祈るばかりです。


そんな状況のなか、2月のある日に観劇に行ってきました。4年に一度催される小林賢太郎氏の一人芝居「うるう」です。この状況ですので開演されるのかしら?と心配でした。今年はうるう年です。うるう年にこそ、題名の「うるう」の意味がなされる芝居です。

実は4年前のうるう年にも観ました。その時は小林賢太郎氏の芝居を観るのが初めてでした。なんとお洒落で素敵な芝居なのだと感激し、その後いくつかの舞台も観劇しました。しかし「うるう」は4年に一度だけです。初めて観た時の感動は、正直申しますとすっかり忘れてしまっていました。いやはや昨今の情報満載の世の中ですからインプットされる物の多さと、年配者になって物忘れが多くなった私という事でしょうか。

開演され芝居が進みますと、記憶はよみがえります。でも私の感じ方はまた新たなものでした。それは小林賢太郎氏がバージョンアップされたのはもちろんの事、4年の歳月が過ぎた間に、私自身も変化した証なのでしょう。


はい。とても素晴らしい作品に出会うことができました。4年ぶり、2度目の観劇、などとは関係なく、ほんとに出会えて良かったと思える作品でした。小林賢太郎氏とチェロ奏者の徳澤青弦氏による素晴らしい作品でした。そして4年後に、また会いたい作品です。



(1作目:2)

(2作目)

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