2023年2月の生け花・エッセイ

(1作目)




【花材】

白玉椿・曙椿・雲竜梅


【制作意図】

大振りの白玉椿の枝でしたが、面白い姿にさばきました。水盤に剣山で生け花らしくシンプルに生けました。
曙椿が春の訪れを知らせてくれます。


【今月のエッセイ】

節分。節分祭で有名な吉田神社に行って来ました。今年はコロナ禍以前のような人の賑わいです。吉田山にあります神社本宮から参道を見渡しますと、露店の明かりも以前に戻り賑やかな風景でした。子供の頃から必ず節分には吉田神社にお参りして、今年分の御札と御守りを授けていただきます。そして家に帰って豆まきをする。我が家の恒例行事です。

さて、1月迎春飾りの片付けも済みますと、少し花の装飾もゆっくりとなります。気になっていましたドラマ「舞妓さんちのまかないさん」をネットフリックスで一気に観賞しました。京都の祇園花街が舞台です。私も花街の屋形へ生け花をさせて頂いておりますので、少なからず身近に感じるドラマでした。

青森から京都に来て舞妓さんになるまでの日々の修行の様子。厳しい中にも微笑ましい場面もたくさんあり、祇園街の良さが描かれています。京都人の私も嬉しくなるドラマでした。

一年を通してのドラマですので、春夏秋冬の季節行事や慣習も細かく描かれているところにも好感が持てます。生活様式も変わり、最近は季節ごとの建具の入れ替えなどもしなくなって来ています。大学の授業で季節行事についての項目で、正月の飾り(注:しめ縄や門松)を知らない学生達もいました。バレンタインデーも近いですが、ハロウィーンやクリスマスの商戦が全面に押し出された慣習。慣習と言うよりはイベントが盛んな昨今です。

日本には季節を感じる慣習・文化がちゃんと時期事にあります。もちろん節分もそうですし、間もなく桃の節句です。生活様式が変われども、伝えていきたい文化風習の大切さを教えてくれるドラマでした。

そんなことを思いながらの今年の豆まきは、心なしか力が入った私でした。



(2作目)

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