2024年7月の生け花・エッセイ

(1作目)





【花材】

(1作目)檜扇(ヒオウギ)、アンスリューム、ヤリゲイトウ、ミスカンサス
(2作目)アンスリューム、ミスカンサス


【制作意図】

祇園祭では檜扇を生けます。ヒオウギをシンプルに活けました。
色合わせにヤリゲイトウとアンスリュームをあしらいました。2作目はミスカンサスの涼しげな色合いを生かして作ってみました。


【今月のエッセイ】

7月、祇園祭が始まりました。祇󠄀園囃子•宵山•山鉾巡行•御神輿と、毎年のことながら今からとても楽しみです。宵山の夜に事務所の近くの旅館では、広い軒先を使ったお祭仕様の賑やかな屋台群が登場します。遠くに聞こえる祇󠄀園囃子をBGMに、鮎の塩焼きや枝豆をあてに生ビールやハイボールをぐびっと。これだけでお祭りを堪能できます。

毎年いつもの友人と待ち合わせて楽しみます。その友人とはアトリエのあるマンションに以前住まれていたご夫婦。1フロワーに一室の構造で、アトリエの上の階に住まれていました。お子様の誕生で広い部屋のマンションへと引っ越されましたが、ご近所さんですので道でもバッタリとよく会います。引っ越ししてからも、祇園祭には集まっていつもの屋台で楽しもう♪と、一年に一度の宴会は、もう10年以上も続く恒例の行事となりました。

昨今は近所付き合いが稀有になってきました。でも私は近所でよく顔を合わせる人とは挨拶を交わすようにしています。一昔前は当たり前だったように思いますが、今は怪しい人と思われる事もある時代です。少し躊躇する気持ちもあるのですが、勇気を出して笑顔で「おはようございます」「こんにちは」と声をかけます。お名前も存じ上げ無い方達ですが、いつの間にかお互い挨拶をするようになります。あらためて挨拶って良いなぁと思います。しかめっ面でいるよりも笑顔で挨拶を交わす事で、何より自分自身が気持ち良くなれます。そんな習慣は古き良き時代の日本ですよ。とならないようにしたいです。

まだ私が小学生の頃の帰り道。近所のおばあちゃんや同級生のお母さんに「ただいま~。おばちゃんとこの晩ごはんはなにぃ?」などと挨拶をこえて世間話までして、帰りが遅くなると嘆いていた母を思い出しました。小さい時から「愛想のええ子やね~」「ええ商売人になるよ~」って言われていたようです。

笑顔で挨拶。大切にしたいと思います。
 


(2作目)



コメント