2024年8月の生け花・エッセイ

(1作目)





【花材】

(1作目)パイナップル、アンスリューム、ニューサイラン、キイチゴの葉、ビバーナムコンパクター、スイカペペロミア
(2作目)スイカペペロミア、アンスリューム


【制作意図】

小さなパイナップルが手に入りました。観葉植物を見る雰囲気で夏の植物を投げ入れしました。パイナップルの夏真っただ中という存在感♪
二作目は、ガラスの花器に水中花です。ペペロミアのスイカ柄がいい感じです。


【今月のエッセイ】

例年を上回る暑い日が続きます。今日の最高気温は40度になるらしいです。40度!!子供の頃の夏は、今から思うと絵本の中にでもある物語のように思い出されます。最高気温でも32~3度くらいだったし、入道雲がモクモクして夕立が来て。夕立のあと少し涼しくなった夜に縁台で花火遊び。そこにスイカでもあれば充分に涼を感じられていました。

夏休みになった小学生達の姿を見て、ふと郷愁にかられてしまいました。懐かしい気持ち。少し切ないような懐かしさを感じるのは歳のせいでしょうか。ラジオ体操も欠かさず行って、出席スタンプをもらいニコニコ。午前中に宿題ドリルをして午後はプールや虫取り。まさに昭和の小学生を絵に描いたようですね。夏休み、家族と日本海の小浜海水浴場へ旅行に行き、帰って来て宿題に一枚の絵を描いたのを思い出しました。海の風景よりも浜辺で海水浴を楽しむ人々の姿をメインにしたのは、なぜだったのかは今も思い出せないです。

私が小学4年生の時だったと思いますが、この絵は今でもよく覚えています。と言いますのは、自分でも力作!と思い仕上げた作品に母が「この砂浜で寝転んでいる人の腕が細すぎるよね」と一言。別にそれが良くないと言う意味では無く、ただの感想だったんだろうと思うのですが、その一言に拗ねてしまった私。拗ねた気持ちを怒りの力に変えて、もう一枚、一から奮起して絵を描きました。もう一枚最初から描くという行為は、集中力の短い小学生の私には大変でしたが負けん気も手伝い、きっちりとした構図の風景画に仕上げました。思いが籠った分でしょうか、それは自分のお気に入りの作品になりました。

10歳の少年時代。母との思い出の一つと共に、初めて創作する事の難しさや面白さを知った夏休みでした。



(2作目)

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