9月の生け花・エッセイ

【花器】-
【花材】秋桜(コスモス)・薄・木いちごの葉 
【製作意図】 
京都の嵐山をこえて周山街道を北へ向かいますと日本の原風景に出会えます。秋の始めの頃、ススキが風になびいて美しくちらほら咲きだしたコスモスに癒やされます。
今回は私の見たままを生けみました。
 【エッセイ 第八十七話】

まだお昼間は暑さが残っておりますが夕方からは秋の気配を感じるようになりました。そして9月9日は重陽の節句です。前日に菊の花に綿をかぶせておき、9日の朝にその綿で体を拭うと不老長寿で過ごせるという慣習があります。

大学の講義で話しましたところ、菊の花は仏事の花だと思っている学生たちには新鮮な驚きだったようです。私も華道を勉強していた若い頃、先生より菊の花弁の数の多さから菊はおめでたい花だと聞いたことを思い出しました。

考えてみますと花の仕事を通じて学んだことはたくさんあります。直接花に関わるものは当然ですが、文化や慣習も花に纏わるものが多く勉強になったのだと思います。どんな分野でもそうだと思うのですが、専門分野だからこそ枝葉をのばし周りを研究するのは面白いことです。

もしかしたら好奇心旺盛な私の場合は枝葉が主流になりがちだったかも知れないです。最近では大学の講義で学生たちの作品に習うことも多く興味津々になります。自分が歳の割にはまだまだ柔軟な脳を持っているのが少し嬉しくもあり、感性はいくつになっても豊かでいられると実感します。


これからの季節のフレーズ。芸術の秋!食欲の秋!

楽しみな映画や展覧会もあります。もちろんサンマも美味しい!


やはり私の一番好きな季節でしょうか♪♪♪





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