【花材】
ツツジ・芍薬・スカビオサ・擬宝珠の葉
【制作意図】
満開の白い芍薬。その対比でツツジの朱色。その美しさをメインに生けました。スカビオサの濃い紫は作品の脇役ですが、いい感じに作品を落ち着かせてくれました。
満開の白い芍薬。その対比でツツジの朱色。その美しさをメインに生けました。スカビオサの濃い紫は作品の脇役ですが、いい感じに作品を落ち着かせてくれました。
【今月のエッセイ】
■抗癌治療
花の季節から緑の季節へと移り変わりました。生け込みへの移動の際も、街路樹の新芽がぐんぐんと育つ様子は勢いを感じます。そして美しい新緑は日々のウォーキングが更に楽しい!アトリエからは鴨川も京都御苑も近いので頻繁にそのコースを歩きます。桜・藤・花水木も葉が茂り出し、その生命感溢れる姿に元気を貰う私です。
癌の告知から半年。そうかもなと心構えはしていたものの、最初に聞いた時はいよいよ終末も近いのかなと言う気持ちが脳裏をよぎり、少し悲壮感が漂っていたと思います。が、無事手術を終えて、病理検査によりステージが一つ下がりました。そのことを主治医の先生から聞いた時はやはりとってもインパクトが大きく、嬉しかったですし少しホッとしました。そしてそれは手術よりも大変かもしれない抗癌治療をする事への意欲と、寛解への希望となりました。
その抗癌治療もいよいよ終了の時が目の前となりました。およそ半年間、頑張って投薬を続けてきました。おかげ様で今のところ検査の数値も悪く無い様子。ただ副作用はやはり辛いです。最初の頃はそう酷く無くて「薬が合っているんだわ。よしよし、この調子で行けば半年もすぐね 」と楽観的でしたが、終盤は手足の腫れや倦怠感など、細々としたものも含め症状が出てきました。
普通に歩くのも足裏に痛さを感じたりしつつですが、ウォーキングは行ける時には必ず行くようにしています。歩く事は体力維持にも良いですし、その道すがらの植物が生き生きと、日々育っていく姿が治療の励みにもなります。
元々楽観的な私。手術を終えてから、癌という病も気負う事なく普段通りに接していました。春から初夏にかけての清々しい日々、新緑の眩しさ、美しい自然。そして周りの家族友人知人。当たり前の日々が心の支えになっていたんだと思います。なんだか全てに感謝を強く感じるこの頃です。
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