2021年9月の生け花・エッセイ


(1作目)



【花材】

(1作目)秋明菊、ホトトギス、リンドウ、虎の尾、木イチゴ、利休草
(2作目)ホトトギス

【制作意図】

1作目:初秋の草花を籠に野原のイメージで生けました。秋明菊のすっと伸びる姿を中心に構成してあります。ホトトギスの花が秋の訪れを感じさせます。

2作目:二つ目の作品は桔梗口の銅器にホトトギスです。花もきれいですが、美しい葉にも目がいきます。

【今月のエッセイ】

雨の多い夏が過ぎ初秋になりました。秋らしい青空に白い雲も美しい今日、結婚式の打ち合わせに久しぶりに自転車で出かけました。鴨川に掛かる橋から北方向をのぞみますと、美しい空と川の先に見えます山々の美しい緑。自然と穏やかな気持ちになりました。まだ京都には非常事態宣言が出されていますが、しばらく平和な気持ちで景色に見とれていました。

婚礼の仕事も昨年より大きな影響を受けていまして、結婚式自体も減っているようです。また披露宴も少人数になっています。今日の打ち合わせもご家族中心の少人数さまの披露宴装花の打ち合わせでした。コロナ以前ですと秋は婚礼シーズンの真っ盛りです。私も例年忙しい日々でしたが、コロナの影響でご婚礼を控えられるのも仕方ないのでしょうね。でも新郎新婦さまとブーケや会場装花の打ち合わせをしていますと、お二人の幸せな場面のお手伝いが出来ることは本当に嬉しく、改めて感謝する私です。

会場装花のご希望などをお二人からお聞きし、私もいくつかのご提案をさせて頂きながらの打ち合わせです。緊張感もありますが、なるべく楽しい打ち合わせになるように考えながらお話しを進めています。時には装花の話しから脱線してしまい、私の仕事以外の、趣味や遊びのエピソードまで披露する事もあります。

それがまたお二人にうけて笑顔と笑いの時になっています。落語好きな私ですので、緊張と緩和のバランスを知らず知らずのうちに考えているようです。そして今日も無事に打ち合わせが終わり、お二人から「当日の装花がとても楽しみです」と言って頂きました。ご期待にお応えできるよう素敵な装花にしなくてはと気合いを入れました!

帰り道も鴨川を眺めて、本当に早くコロナが終息し、たくさんのご婚礼のお手伝いがしたいと願う一日でした。




(2作目)

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